台湾全土で、今、櫻満開です。
その多くが、緋寒桜(別名、台湾山桜)、八重桜(別名、九族百重桜)、霧社桜、少し遅めに咲く太平山桜花、台湾山桜とソメイヨシノを掛け合わせた洲府枝垂桜など、確認されてるだけで14種類の台湾固有種が存在しております。
台湾の櫻の特徴は、日本の櫻と比べ、花が少し小ぶりながら、色が大変濃く、香りが極めて豐かな点にあります。
実は櫻の開花には、ある程度の寒さが必要なのです。
暖かさだけでは駄目で、咲く前に十分な寒さ(おおよそ5度前後)が重要であり、一定の低温にさらして休眠し、春に向けて気温の上昇とともに覚醒させることで開花します。これを「休眠打破」と言います。
ですので、台湾では寒暖の差が激しい標高の高い所を中心に、櫻の名所が多く存在します。

さて、弊廟では現在、安倍晋三首相祈念公園の建設を進めておりますが、やはり日本を象徴する櫻が必要です。しかし高雄は暑い、冬でも半袖で過ごせるくらいに暑いです(最近はそうでもありませんが、櫻の開花には難しい気温です)。
台湾の固有種櫻でもなかなか育ちにくいロケーションにあります。
それでも安倍さん、そして海府大元帥、麾下145柱の英霊の皆様に、櫻をお見せしたい、捧げたい…この願いは不動のものです。
そこで今回の祈念公園を設計されました、日本人信徒がある実験をしました。
簡単に説明しますと、凍ったペットボトルを櫻に括り付け、寒さを「錯覚」させ、頃合いを見計らって取り除き、高雄の気温に晒す、人工的な「休眠打破」です。
結果…

見事満開の櫻が咲きました!!!
これには、保安堂スタッフ一同、驚愕しました!まさか高雄、鳳山區のど真ん中で、見事な櫻が咲くとは、言葉も出ませんでした!

きっと、海府大元帥の御霊験があったのでしょう。直ちに奉納しました。

紅毛港保安堂が新たな櫻の名所になりますこと。